冊子p18p19 障害をなくす配慮のしくみA ユニバーサルデザイン [障害理解のための冊子の該当ページを縮小して掲載] ==========その内容ここから p18 ●本文: 初めからより多くの人が使えるように配慮した製品やサービスを「ユニバーサルデザイン」といいます。これからどんどん増えていくと思います。 ★上側の写真: 駅のホームドア  ホームドアの向こう側には電車が止まっている ●本文: 目の見えない人だけでなく、どんな人も安全に安心して利用できます。 ★下側のイラスト 段鼻が黒くはっきりとしている、踏み面の手すり寄りには赤と黄色の線が書いてある階段。 メガネをかけている高校時代の直子さんがにこにこして階段を下りている。 ●本文: 段差が見やすい階段は安心です。 p19 ユニバーサルデザインの例 のタイトル〈p18 からの続き〉 ★上側のイラスト: いろいろな人が利用しているエレベーター エレベーターには高齢者、若者、ベビーカーを押す女性が乗っている。大きなスーツケースをもった女性が乗り込もうとしている ●本文: エレベーターでは、体調がすぐれない人や大きな荷物をもっている人など、だれもが便利に使えます ★下側の写真: トイレを示す標識 カラーユニバーサルデザインにも配慮されている 「ココハ トイレデス」の音声も出ている。 ●本文: 音声案内だけでなく、色の見分けがつきにくい人たちへの配慮もあり、内容を表すマークもあれば外国人や子どもにも伝わります。 ==========内容ここまで [以下、解説書掲載内容] ユニバーサルデザインとは、なるべく多くの人が障害に直面しないように、はじめから最大限の人が使えるようにした製品やサービスのことです。 [冊子掲載のイラスト・写真の解説] p18上:可動式ホーム柵です。全ての人が安心して利用できます。国土交通省の調べでは、2018年度のホームからの転落件数は2887件で、半数以上は酔客でした。 視覚障害者は61件に過ぎません。 下:階段の縁に色を付け、段がわかりやすいように工夫したデザインの階段です。 p19上:エレベーターです。エレベーターもあることで「からだの不自由な人」ばかりでなく様々な事情の人も容易に垂直移動ができます。 下:多様な人に伝わる表示です。絵があることで外国人や文字の認識が困難な人にも伝わります。音声案内があるので目が見えない・見えにくい人にも伝わります。 ===イラスト・写真の解説ここまで 一つのものを最大限の人が使えるようにと目指すことも大切ですが、全ての人が完璧に使えるものを作るのはほぼ不可能です。そこで重要なのは「複数の選べる手段が用意されていること」です。例えば垂直移動設備では、エレベーター・エスカレーター・階段といった様々な手段が用意されていて、利用者が自分の状況に合わせて選べることがとても大切です。それは情報においても同じことです。 囲み記事 オッとビックリ ご存知でしたか? 初めはバリアフリー製品として作られたものが、誰にでも使いやすい・快適なものなので、そのデザインが社会に定着したものが多くあります。 ○パソコンのキーボードは、視覚障害者が活字を書くために考案されたタイプライターが応用されています。 ○温水洗浄便座は、手が不自由な人がトイレで困らないようにと作られたものです。 ○レバー式ドアノブや水道コックは、手の力が弱い人も容易に操作できるしくみとして考えられました。 囲み記事おわり 様々なからだの状況の人に快適なものは、健常者にとっても快適なものになることに気づかれた人も多いと思います。製品やサービスといった社会のしくみを作るのは「人」です。 人の意識に、初めから最大限の人に配慮がある、つまり発想の根本がユニバーサルデザインであることで社会に障害を作らない、あったらなくすことに繋がるのです。