冊子p20p21 障害をなくす配慮のしくみB だれもができる配慮 [障害理解のための冊子の該当ページを縮小して掲載] ==========その内容ここから p20 ●本文: 社会にある障害はあなたの配慮でなくせます。配慮を必要としている人を見かけたら「障害」をなくすために、声をかけてください。 見えない人たちへのだれもができる配慮の例 のタイトル ★上側のイラスト: 道に迷っている直子さん、そこにサラリーマンが通りがかる サラリーマンから吹き出し: 何かお手伝いできることありますか? 直子さんから吹き出し: 西口はどちら? ★下側のイラスト: サラリーマンと直子さんは誘導の姿勢 サラリーマンから吹き出し: いっしょに行きましょう 直子さんから吹き出し: ありがとうございます(*^-^*) p21 見えにくい人たちへのだれもができる配慮の例 のタイトル  ●本文: 見えにくい人の見え方は人によってみんな違います。歩くのは OKだけど文字を読むのは NGとか、少し暗めのところはOKだけど明るいところは NGとか、いろいろです。 ★イラスト 高校時代のメガネをかけた直子さん、バスの時刻表の文字が小さくて読めない。 時刻表を指さしながらすぐそばの人に尋ねている。 直子さんから吹き出し: すいません、私よく見えないんですけど、次のバスは何分ですか? ●本文: 見えにくいという体の障害は周囲には理解されにくいものです。何か聞かれても変に思わず、困っているのかなと思ったら「何かお手伝いしましょうか」と声かけの配慮をお願いします。 ==========内容ここまで [以下、解説書掲載内容] バリアフリーやユニバーサルデザインのしくみで、環境整備は進んできています。しかし、現状はまだまだ「見えるのが当たり前」で情報提供されていることがほとんどで、街にはたくさんの障害があります。 また環境整備が充実してきたとしても、環境だけで多様な人にとっての障害(バリア)が全てなくなることはないのも事実です。 そこで、この環境整備だけではなくせない障害をなくすことができるのは、「人」なのです。 人の「障害をなくす意識」=「配慮」により、見えない見えにくい人の障害が激減するのです。 [冊子掲載のイラストの解説] p20:困った様子の全盲の人を見かけたときに声かけをしている場面です。 自分の思い込みではなく、相手を尊重したコミュニケーションをとり、どのような支援を必要としているのかを理解し、自分にできることを提供して、障害をなくしている例です。 p21:見えにくい人が援助を求めている場面です。 直子の弱視時代のところでも紹介したように、「見えにくいこと」は、「見えないこと」よりもずっと理解されにくい現状があります。見やすくするための道具を使ったり、長時間一つのものを見ていたりするときに、「ヘンな人」という視線を受けて、避けられてしまうことも少なくありません。まずはパッと見てヘンと思って排除しないでください。「もしかして困っているのかも」と考えてみてください。 ===イラストの解説ここまで 人は、目の前の相手を「障害者」「外国人」「高齢者」などと枠に入れて、自分の中にすでにあるイメージで決めつけてしまう傾向があります。しかしそれに捕らわれることなく「その人自身を理解しよう」とする意識をもって相手と接すると、「偏見による障害」はなくなるのではないでしょうか。 人はみな違うのだから、異質を当たり前として、配慮の声かけをすることが社会にある障害をなくすことにつながるのです。 困った表情の直子さんから吹き出し: あなたの声や言葉の様子から、意識まで伝わります だれもができる配慮 吹き出し:よく考えたら普通のことですよね ○研修会に参加したいが、会場での移動や研修会資料が読めるか不安である。 →移動しやすいよう出入口に近い席に、受付窓口から介添えして席まで案内した。 →資料をPDFやテキストデータにして事前に送付した。 ○盲導犬を連れた客が来店したら、他の客から犬アレルギーだという申出があった。 →双方に了解いただいた上で、お互いが離れた位置になるよう配席を変更した。 ○処方された2種類の点眼薬が同じ形状の容器で、区別ができない。 →薬を渡すときに一方の点眼薬にテープを貼り、感触だけで判別がつくようにした。 こんなことを言ったことはありませんか? 吹き出し:提供義務違反ですよ ○先例がありません →障害者差別解消法が施行されており、先例がないことは断る理由になりません。 (例)受験の際、筆記が困難なためデジタル機器の使用を求めたが、前例がないことを理由に検討もされずに断られた。 ○もし何かあったら・・・ →どのようなリスクが生じ、そのリスク低減のためにどのような対応ができるのか、具体的に検討せずに漠然としたリスクを理由に断ることはできません。 (例)イベント会場内の移動に際して支援を求めたら、「何かあったら困る」という抽象的な理由で断られた。 ○特別扱いできません →だれもが平等に情報がとどくよう調整することは特別扱いではありません。 (例)自由席の勉強会において、弱視のため板書が見やすい席を希望した際、事前の座席確保についての可能性を検討されずに「特別扱いはできない」と断られた。 トピック記事 【 こんなことはしないで!! 】 気持ちはありがたいのですが、自分の思い込みでされてしまうと、かえって障害になります。 気にしてくれているならば、気軽に声をかけてコミュニケーションを取ってください。 ○白杖を持って引っ張らないでください。 →白杖は情報収集手段です。そこからの情報が絶たれてしまうので「不安」になります。 ○後ろからどんどん押さないでください。 →前方の様子がよくわからないところに押し出されるので「怖く」なります。 ○黙って横や後ろからついて来ないでください。 →見えなくてもついて来られていることはわかるものです。黙ってついて来られるのは「嫌」です。 [View-Netのホームページ こんなことはしないで のところが直接開くQRコードを掲載]