冊子p26p27 まとめのメッセージ [障害理解のための冊子の該当ページを縮小して掲載] ==========その内容ここから ★2ページ見開きのイラスト 町の屋外カフェ。屋根はテンと。背景は木々の緑。 いろいろな人たちがそれぞれくつろいでいる。 一番左側にはウエイターのお兄さんがお盆に飲み物を乗せて運んでいる。 その右隣に盲導犬を持つお姉さん、その向かい側に客のお兄さん お兄さんから吹き出し: そうか、いろいろな人たちへの配慮なんだよな。 見開きページ真ん中の手前の大きなテーブルに 赤ちゃんを見つめてジュースをあげているお父さん、赤ちゃんはベビーカーに乗っている。 お父さんから吹き出し: やっぱりみんな個性がちがうからいいんだよな。 その隣に座ってそれを見ている直子さん 直子さんから吹き出し: ステキな人になってね。 同じテーブルにはおじいちゃんと女子高生も座っている。ここのカフェの全体の雰囲気を感じ取っている様子。 このテーブルに着こうとしている松葉杖のお兄さん、そのお兄さんに椅子を持ってきているお兄さん、 お兄さんから吹き出し: おれ、いきなりはできないし、まずは身近な人からだな。 奥側のテーブルに 外国人らしき人も含めて4人の若者たちが楽しげに話している 黒人女性、帽子をかぶったお兄ちゃん、女性、金髪の男性 女性から吹き出し: 仲間はずれはだれだってイヤだよね。 帽子のお兄ちゃんから吹き出し: 一人ひとりの意識で変わるんだよな。 ページ右側に妊婦さん、 ページ左側に書かれている盲導犬を持つお姉さんに手を振って「こっちよ!」と合図している感じ。 手前のテーブルには車いすに座った人がお茶を飲みながら本を読んでいる。 ●見開きページ下側に一行で本文: いろいろなちがいのある人がいて、いっしょに楽しく暮らせる社会をみんなでつくっていきませんか! ==========内容ここまで [以下、解説書掲載内容] 見開き全体を使って、多様な人たちが「今から自分にできること」に気づき始めている場面を表現しています。 共生社会は特定の人だけが頑張ってできるものではなく、この場面の中にいる人のように個々の気づきが積み重ねられて、最終的には社会全体の人々の意識で作られていきます。 「あなたの気づきと行動でだれもがともに暮らせる社会」ができるのです。 ★社会モデルは普遍的 従来、女性は社会で活躍する人ではありませんでしたが、今では活躍するのが当たり前となっています。女性のからだの状況が男性と同じような体力・筋力へと変わったわけではないのに、活躍できるようになったのはなぜでしょう。 人の意識が、女性が活躍して当たり前となってきたことで、女性にとって仕事がしやすい社会の配慮が増えて、女性というからだ「ありのまま」で活躍できるようになったのです。今、ここであげた女性が活躍できるようになった理由は、からだの不自由な人が社会で活躍できる要素と全く同じです。 大きく文化や習慣の違う外国人や異なる考えをもつ人と共生する社会について考えるときにも、人の意識も含めてどんな障害(バリア)によって共生が阻まれているのか原因を洗い出し、それをなくす方法を考えていくはずです。まさに社会モデルそのものです。 ★みんなちがって当たり前(身近な視点から) 人には相手の違いをヘンとして排除の差別をしたり、劣ったかわいそうなこととして哀れみの差別をしたりする感情があると思われます。しかし、人は理性で考えることのできる唯一の動物であることも確かです。 世界には何十億人もの人がいますが、誰一人として同じ人はいません。「みんなちがって当たり前」です。 しかし、現実の社会では多様性(違いのあること)は尊重されず、ある一定以上の能力があり自分ひとりでできなければいけないという能力主義で判断されてしまうことがほとんどです。 そのような中で、「支援(手助け)を求めること」は「迷惑をかけること」と思い込んでいる人が多くいます。 果たして支援を求めることは迷惑をかけることなのでしょうか。 支援を求めるときとはどんなときか考えてみると、それは障害(バリア)があるときです。支援を求めることは、周りの人と一緒に障害の原因を明らかにして、その解決法を考え障害をなくす行動です。それと同時に、そもそもその障害を作らないようにするにはどうすればいいのかまで、思考が広がっていきます。これらはそこに関わった双方の人たちが、障害をなくす行動(Proactive Actionプロアクティブな行動)をとることを示しています。あえて大げさな言い方をすれば、互いの小さな行動が、障害の除去に貢献し、ひいては社会の変革に参加することができたとも言えるのです。※冊子p14p15の引用文「6.原因の解決:反応ではなく、プロアクティブに行動を起こす」をみてください。 一方、迷惑は、ごみのポイ捨てや歩道上の駐輪など、他者を顧みない自己中心的な行動のことです。他者の権利を侵害するだけでなく、社会全体の秩序を乱すことにも繋がります。これは障害を作る行為です。 「支援を求めること」と「迷惑をかけること」は明確に区別して考えることが必要です。みんながちがっていていい。支援を求めていいのです。皆さんの身近なところからこの空気感をぜひ作ってください。 ★どうしたら障害をなくす人になれるの? 誰もがいきなり大きなことはできなくて当たり前です。 児童・生徒の皆さんには、まずは身近な小さな社会(家庭・学校)の中にある障害(バリア)を互いの配慮でなくすことから始めてみることをお勧めします。互いの配慮がある空間ができるのですから、その延長線上にはいじめや仲間外れもなくなっていくのだと思います。 このような身近な実践経験のある人は、将来、社会に出たときにも障害を作らない、あったらなくす人になっていけると確信しています。 裏表紙の直子さんの「いろいろな人とともに暮らせるステキな心をもった人になってね!」というメッセージは、この冊子を目にしてくれた児童・生徒のみなさんが「社会の障害をなくす人になってくれる」と信じ、その願いを込めた言葉です。 トピック記事 【 スポーツ・余暇活動 】 ★スポーツ 視覚障害者同士、または視覚障害者と晴眼者が一緒に楽しめるように工夫されています。 視覚障害者は音を手がかりにプレイするため、試合中は静かにしているのがエチケットになっています。 例:ゴールボール、サッカー、サウンドテーブルテニス(卓球)、競泳、柔道、陸上競技(マラソンなど)、自転車など 介助者とマラソンをする写真 ★余暇活動 音楽活動を趣味としている人がとても多くいます。 手先の感覚を使ってできる折り紙や手芸を楽しんでいる人もいます。 パソコンやスマホでブラウジングしている人も多いです。 バンド演奏をしている写真 [View-Netのホームページ スポーツ・余暇活動 のところが直接開くQRコードを掲載]