冊子p4p5 直子の生活・屋内編 [障害理解のための冊子の該当ページを縮小して掲載] ==========その内容ここから p4 ★ページ一番上 いらすと: ほほえんでいる直子さんの顔 ○顔から吹き出し ここからは、私の生活を紹介するわね!見えなくてもわかることがたくさんあるのよ。 ★上側のイラスト: 鍋やボウル・ざるなどが置いてある棚 直子さんは右手にフライパン、左手でフライ返しを持っている。 ●本文: さわれば形や材質でわかるし、さらに置き場所を決めておけばすぐに取りだせます。 ★中ほどのイラスト: 揚げ物をしている直子さん。別のコンロではやかんでお湯が沸騰してやかんのふたがかたかたしている。 ●本文: お湯のわき具合は音の変化でわかります。あげ物も油に入れたときとあがったときの音のちがいでわかります。 ★下側のイラスト: 包丁でリンゴの皮むきをしている手元 ●本文: 皮と身はちがう手ざわりなので、むき残すことはありません。 p5 ★ページ一番上 いらすと: ほほえんでいる直子さんの顔 ○顔から吹き出し: 見えなくても伝わるしくみや配慮があれば私にも知りたいことがわかるわ。 ★上側のイラスト: オフィスの机の上にパソコン、直子さんが座っていてキーボードをたたいている。耳にはイヤホン(音声が聞こえているイメージ) ●本文: 画面の文字を読み上げるソフトを入れて、キーボードで操作します。 ★左下のイラスト: スマホのホーム画面、アプリが並んでいる。その中のメールのアプリに直子さんの指先が触れている。スマホから「メール」と読み上げ音が出ている。 ●本文: このスマホはさわると音がでて操作できるようになっています。 ★右下の写真: 目盛りが触ってわかる定規 ●本文: 定規のめもりがうき出ているので、さわってわかります。 ==========内容ここまで [以下、解説書掲載内容] :視覚に制限があっても、聴覚・触覚から情報が伝わる環境なら障害はないので困らない p4最初に目の見える人が気に留めることが少ない「見ること以外で伝わる情報」について紹介しています。 [冊子掲載のイラストの解説] 上:触覚で区別でき、すぐに取り出せるように整理整頓している例です。整理整頓は目の見える人にも便利ですね。 中:沸騰している音など、聴覚で状態が伝わる例です。 下:包丁も野菜も手で触れているので状態が伝わる例です。 ===イラストの解説ここまで ここで特に重要なことは、「見えないのにすごい」で終わらせないようにすることです。 目の見える人には日常的に莫大な視覚情報が入ってくるので、見ること以外の感覚に意識を向けて判断し、行動する経験がほとんどありません。ですので「自分には触っただけ・聞いただけでは、わからない・できない。すごい!」となりがちです。でも冷静に考えてみれば、経験がないのですから、それは当たり前のことです。逆に目の見えない人は日常的に見ること以外の感覚に意識を向けているので、決してすごいことではないのです。 皆さんの生活の中でも、あらゆる場面において経験の有無で、わかること・できることが変わってくることがあるのと同じことなのです。 p5その仕様により障害(バリア)がないものを紹介しています。 [冊子掲載のイラストや写真の解説] 上:画面読み上げソフトを入れ、キーボードを使って市販のパソコンを使う例です。最近では簡易なものではありますが画面読み上げのしくみがOSに最初から搭載されるようになってきました。 左下:「音声読み上げと、タッチジェスチャーの変更」のしくみが、最初から搭載されているスマホの例です。比較的シェア率の高いメーカー数社では、この方式が取り入れられています。画面を見て操作する人はこの機能をONにしていないだけです。 右下:目盛りの線が浮き出ていて色使いにも工夫がある定規の例です。 ===イラストの解説ここまで 機器に「見えないことへの配慮(見なくても伝わるしくみ)」があるので、障害がないから使えます。