神奈川県視覚障害者情報・雇用・福祉ネットワーク
(通称:View-Net神奈川)
会長 新城 直
初の読み上げ機能を搭載した携帯電話ムーバF671i(らくらくホンII)が昨年9月に発売されました。読み上げ機能や画面の見易さ等については、不十分なところも多々ありましたが、私達はこの機種の登場を高く評価しました。そして、今後さらに使いやすいものとするため、私達View-Net神奈川は、昨年12月1日に同携帯電話の使いがってや操作性についての情報・意見交換会をユーザードコモ本社・富士通の開発担当者を交えて実施し、多くの方々にアンケートへの協力とご参加をいただいて、貴重なご意見をいただくとともに、それらの意見を直接ドコモ本社や富士通の開発担当者に伝えることができました。その結果として、多くの改善がはかられ、より使いやすい携帯電話として、今年9月6日には、ムーバF671ISとして、その第2弾が発売されました。
私達は携帯電話は、視覚障害者にとっての今後のトータルメディア機器と言うべきものになって来ると考えています。それは、肉体的な視覚器・聴覚器の限界を越えたまさに時間と空間を越えた全く別のセンサー(感覚器)を得ることになり、視覚障害者にとっての全く新たな意志伝達ツールを得るということになると考えています。
これらの機器を視覚障害者を始め、誰もが使えるようにして行くためには、技術の蓄積とノウハウが必要になります。これらは、すぐにできあがるものではありません。今できるところから手がけて技術と様々なノウハウを積み重ね、より高いものえと成熟させて行く必要があります。その意味では、私達ユーザー側も、積極的に自分の意見をメーカー側に伝え、ともに作り上げて行く姿勢が必要になるのではないかと考えています。そして、私達障害者に本当に使いやすいものを作り上げて行くためには、ユーザー自身も具体的に汗を流し、積極的に勉強し発言・行動して行かなければならないと考えています。
そこで、今回は、富士通ムーバF671ISの操作性の検証を通して携帯電話の視覚障害者支援の可能性についてのささやかなシンポジウムを実施することにしました。もちろん、当日は、ドコモ本社の方と富士通の同機種の開発担当者の出席をいただくことになっています。
つきましては、このような趣旨をご理解の上、当日にはより多くの視覚障害者を始め、各メーカー等、関係のある方々にも多数の参加をいただきたくご案内申し上げるとともに、遠方等の理由で同シンポジウムにご参加が難しい方々については、アンケート調査により、より多くの視覚障害ユーザーの声を集めるとともに、同シンポジウムをより充実したものにして行きたいと考えていますので、ご理解・ご協力をいただければ幸いです。