更新日:2017年9月18日

白杖使用者、盲導犬使用者、弱視者、晴眼者がともにてをつなぎ、にこやかにし ているイラスト

かつて人類は圧倒的多数の人と、機能・能力が違う人たちを特別視して、別の空間へと集め、一般社会とは隔離した空間においてのみ暮らすことを強いてきました。

しかし、それはおかしい。世の中にはいろいろな人がいて当たり前なのでみんなといっしょに暮らせる社会が正常な社会であって、別々に暮らしているというのは不正常(異常)な社会であるから、不正常な社会を正常化(普通の常態にする)ということでノーマライゼーションという言葉が使われはじめました。

心身機能が違う人を特別視するのではなく、一般社会の中で普通の生活が送れるような条件を整えるべきであり、共に生きる社会こそが正常(ノーマル)な社会であるという考え方です。

北欧から世界へ広まった考え方で、デンマークのバンク・ミケルセンが、知的障害者の処遇に関して「ノーマライゼーションの理念」を唱えたのが最初です。

日本においては、 1981年に国際障害者年があり、そのときを機会に盛んにノーマライゼーションと言われるようになってきました。

このときのスローガンが「障害者の完全参加と平等」。

「高齢者障害者を排除する社会は弱くもろい社会である。むしろそのような人たちと暮らせる社会にすることが必要だ」と提唱されました。
つまり、いわゆる健常者だけが不便や困ること(障害)がない社会ではなく、
どんな人にとっても(見えなくても、聞こえなくても、車いすを使っていても、考える力が弱くても 、etc)不便や困ること(障害)がない社会が作られていくことが正常な社会なのです。

前へ | 次へ