1.実施施設名:横浜市立大正小学校
2.実施日時 :平成29年2月3日 3,4校時 10:40~12:10
その後に給食交流 13時まで
3.対象者 :4学年 3クラス 87名
4.内 容 :
(1)導入
○ 声出しを促す。
○ 三つのキーワードを画像に映し出して全員で声を出して読む。
(2)講師の自己紹介と体験談
○ みんなと違う見え方の違いが現れ、混乱した心境
○ 見えないこと(欠点と思っていたこと)を伝えられた。
○ 友達の配慮で支えられた。
○ 外では状況が変わる。→安全に歩くためには?
(3)3種類の歩行手段と盲導犬歩行を選択したわけ
○ 手引き歩行
→誘導の説明・こんなところでできる。
バスや電車での座席や近くのドアまで
○ 白杖歩行
→歩行方法
○ 盲導犬歩行
→こんな歩きがしたいと感じた。
(4)盲導犬の生涯・訓練・仕事紹介
(子どもの周りを歩いての説明・身体障害者補助犬法について)
○ 3種類の補助犬
→聴導犬・介助犬・盲導犬
○ 法律の簡単な説明
→知らない・理解がない・入店拒否
○ 盲導犬への配慮
→声をかけない・触らない・物を与えない・目を見つめない
障害をつくらない
○ 盲導犬の家の中の様子
→世話は一緒に歩く人がする。食事・トイレ・ブラッシングなど。
(5)日常生活の紹介
○ 四感+記憶の活用
①人が見ること以外で周りのことがわかることの確認
・聞いてわかる
・触ってわかる
など
②聞いてわかる・触ってわかる体験(クイズを含む)
○ 自分自身の生活の工夫
○ 画像を映し出してのユニバーサルデザイン製品の紹介とその意味
○ 画像を映し出してのバリアフリー製品の紹介とその意味
このような製品を作ったのも個人。つまり周りに人たちの
ちょっとした声掛けも配慮として大事なもの
(6)先生をモデルにしたちょっとした声掛けの方法
(7)どのようにして障害を作り出すのか、無くすのか、事例を
だして説明
(8)児童自身が受けている、受けてきた「配慮」を具体的な事例を
挙げて説明
簡単な社会モデルで捉えた障害の考え方を説明
・障害は作り出すことも無くすこともみんなの気持ち次第で
できること。
・お互いに配慮や共生の気持ちに溢れた社会ができることが、
みんなが快適に暮らせる社会の実現に繋がること
(9)クイズ
信号がある横断歩道でのみんなができる配慮とは?
(10)まとめとメッセージ
○ 配慮は身近なところからできること。
○ 配慮の心で障害を作り出さない暮らしやすい社会、学校、
クラスを目指してほしいこと。
(11)質問タイム
5.講師の感想など
「視覚障害者ってどんな人たちかな?」「どのような生活をしていの
かな?」など、興味深く聞いていたように感じました。たとえ見え
なくても自分でやれることが工夫次第では、たくさんあることを伝え
られたかなと思います。給食交流では皿の位置や中身を教えてくれれ
ば、一人で食べることができるのだということが自分たちの想像とは
違っていたようですね。
この講座の中から一つでも子どもたちの心に何か感じるものが残ればい
いと思います。
6.学校からの感想など
<先生から>
○ 事前の打ち合わせでしっかりと話を聞かせていただけたので、ねらいの
すり合わせができてよかった。
○ 教師としても知らなかったことがあり、こうして直接お話を聞いたり、
接したりする機会を持てて大変勉強になった。
○ 「みんな障害を作り出すこともなくすこともできる」という言葉が
印象的だった。大事なことをわかりやすく端的に表現してくれたと思っ
た。「配慮をすれば障害はなくなる。」これも特にいろいろな場面で
子どもたちの日常にいつでも当てはまる言葉だと思う。
<児童から>
○ 友達が受け止めてくれてうれしかったということが印象に残っていて、
私もその友達のように優しい人になりたいと思いました。
○ 盲導犬の仕事で角で止まり、パートナーの指示を聞いて誘導するのが
すごいと思いました。盲導犬は家にいるときは、遊んだりすることを
初めて知りました。
○ 目が不自由な人はかわいそうだと思っていましたが、この勉強をして
そうではないと思いました。
「みんな違ってみんないい」ということを学びました。一人ひとりに
個性がちゃんとあると思いました。今日からみんなの個性を探したい
と思います。
○ 障害を作り出すのもなくすのも自分たちなんだと知りました。私たちが
できることをすれば安心できるのではないかと思いました。いろいろな
障害を持っている人が困っていたら、自分はこれならできると進んで手
伝いたいと思いました。