1.実施施設名: 横浜市立日下小学校

2.講座実施日時: 平成30年11月6日  13:40~15:05

3.対象者: 4年生学年全体3クラス93名 教師3名

4.内容:
(1)導入
  1) 講師も含めた参加者紹介
  2) 声をたくさん出してほしいこと
  3) 今思っている「私が困ることがあるのは何で?」を直感でメモ
  4) 講座の「めあて」
  5) 講座のキーワード
(2)見ること以外の感覚の確認
  1) 聴覚、触覚、嗅覚、味覚の確認
  2) ゲーム(聞いてわかる、触ってわかる体験)
  3) 五感の中の視覚以外の四感とその他には記憶や経験も大切
(3)生活
  1) ユニバーサルデザイン製品の利用
   ○代表児童とサウンドテーブルテニス(卓球)のデモンストレーション
   ○携帯電話・スマートフォン、シャンプーボトルなど、
  2) バリアフリー製品の利用
   ○カラートークなど
  3)「見えるのがあたりまえで作られているもの」が作り出している障害を工夫で無くす
  (児童に障害を無くす方法についてやりとりしながら進めた)
  4) 外出時
   ○白杖の役割の説明
   ○点字ブロックの役割の説明
   ○人的配慮で障害が無くなる
    代表児童と一般的誘導法の説明と体験
(4)じゃんけん大会
  配慮の実践として、見えない人と「じゃんけん」を楽しむ方法を考えて実際にやって
  みた
(5)児童自身への応用
  1)配慮もバリアフリーもだれもが必要
  2) 児童がしている配慮の確認
(6)演習 : 障害を作り出すのもなくすのも自分たちでできる
  1) 実物を使っての演習・・・椅子を出しっぱなしだと障害を作り出す
  2) イラストを使っての演習
(7)まとめ
  1) 多様性の尊重で配慮ができるようになる
  2) 障害の原因の確認
  3) 今思っている「私が困ることがあるのは何で?」を直感でメモ
(8)質問タイム
(9)講座全体の振り返り等

5.講師の感想等
 ○特定の子だけでなく、多くの子がいろいろな場面で声を出していて、しっかりと考えて
  反応していた。
 ○実際に卓球やジャンケンを見えない人とすることで、キーワードに児童は実感を持てた
  様子だった。

6.学校からの感想など
〈児童から〉
 ○ 僕は最初、何も見えないから困るんだと思っていたけど、話を聞いて目が見えるのが
  あたりまえのものがあるから困るのだとわかりました。そのことがわかったのでこれ
  からは困っている人を助けていきたいです。
 ○障害は取り除けることを学びました。人が障害を作っているので、もし目の不自由な方
  に会ったら配慮をして少しでもできることをやって障害を減らしていきたいと思いま
  した。
 ○ 協力すればみんなが楽しく暮らせると思いました。みんなが協力すれば全部解決すると
  思いました。配慮すればたくさんの人たちが平等に暮らせる社会になる。そのために
  配慮は必要なんだとわかりました。これから僕はどんな人にも関わり合えるようにな
  りたいと思いました。
 ○ お話を聞いて互いに配慮が大切だと思いました。これからは、もっともっと目の不自由
  な人の役に立ちたいです。あと、目が不自由でない人にも困っていたら助けて、みん
  なが笑顔になってほしいです。
 ○ 人が障害を作っているとは気づきませんでした。僕も周りを気にして障害が無くなるよ
  うにしたいです。そして困っている目の見えない人がいたら話しかけたりして助けて、
  誰もが楽しく幸せに暮らせるようにしたいです。
〈先生から〉
 ○ 事前打ち合わせではねらいや視点についてもお話ししてくださったので、事前の心構え
  や、学習に臨む姿勢を児童に伝えておくことができました。
 ○ ねらいである「社会が障害をつくりだしている。」ことをほとんどの児童が理解して
  いました。わたしたち職員も学ぶことが多くありました。
 ○ 事後の振り返り学習では、3つのキーワード、人が障害を作り出している、目が見えな
  くても工夫があれば楽しく暮らすことができるんだ、など感想がたくさん出て、話し
  合うことができました。目が見えることが当たり前なこととは考えずに、色々なこと
  に目を向けていきたい、そうしてだれもが楽しく暮らせる社会をつくっていきたいと
  結んでいました。講話を聞く前と後とでは考えが変わっていました。
   また、道具やルールの工夫で目が見える人も見えない人もともに楽しめる体験として
  の卓球も印象的だったようで「すごかったね。」「楽しんでいるね。」「テレビにで
  るんだって。」とパラリンピックにも興味をもったようです。12月初めに行われる
  「みんなが幸せにくらせるように」をテーマに行われるオープンスクールデーでは、
  私たちが障害をつくりだしていることをみんなに伝えたいと張り切っています。

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