1.実施施設名: 横浜市立上郷小学校
2.講座実施日時: 平成30年11月1日 11:00~12:20
3.対象者: 4年生学年全体3クラス97名 教師4名
4.内容:
(1)導入
1) 講師も含めた参加者紹介
2) 声をたくさん出してほしいこと
3) 今思っている「私が困ることがあるのは何で?」を直感でメモ
4) 講座の「めあて」
5) 講座のキーワード
(2)見ること以外の感覚の確認
1) 聴覚、触覚、嗅覚、味覚の確認
2) ゲーム(聞いてわかる、触ってわかる体験)
3) 五感の中の視覚以外の四感の他に記憶も大切な手がかり
(3)生活
1) ユニバーサルデザイン製品の利用
○サウンドテーブルテニスのデモンストレーション
○携帯電話・スマートフォン、シャンプーボトルなど、
2) バリアフリー製品の利用
○カラートークなど
3)「見えるのがあたりまえで作られているもの」が作り出している障害を工夫で無くす
(児童と障害を無くす方法についてやりとりしながら進めた)
4) 外出時
○白杖の役割の説明
○点字ブロックの役割の説明
○人的配慮で障害が無くなる
(寸劇にて一般的誘導法の説明)
(4)じゃんけん大会
配慮の実践として、見えない人と「じゃんけん」を楽しむ方法を考えて実際にやって
みた
(5)児童自身への応用
1) 配慮もバリアフリーもだれもが必要
2) 児童がしている配慮の確認
(6)演習 : 障害を作り出すのもなくすのも自分たちでできる
1) 実物を使って演習・・・椅子を出しっぱなしだと障害を作り出す
2) イラストを使っての演習
(7)まとめ
1) 多様性の尊重で配慮ができるようになる
2) 障害の原因の確認
3) 今思っている「私が困ることがあるのは何で?」を直感でメモ
(8)質問タイム
(9)講座全体の振り返り等
5.講師の感想等
○とても元気でたくさんの声を出してくれたので、とても進めやすかった。
○特にユニバーサルデザインやバリアフリーや卓球に興味を持って休憩時間にも集まって
きて、触って確認する児童が多かった。
6.学校からの感想など
〈児童から〉
○ 目が不自由な人が困るのは、目が見えないからでなく、目が見えない人に配慮ができて
いないことがあるから困るとわかりました。目が不自由な人はいろいろな障害で困って
いるからその障害を少しでも無くせるようにしたいです。「自分は別にいいからやんな
くていいや」じゃなくて、私から困らせないように気にしていきたいと思いました。私
は障害を自分から作らないように気をつけたいと思います。
○ 障害者の人だけがバリアフリーやユニバーサルデザインを使っているのではなくて、私
たちも使っていることを初めて知りました。気づかなかったけど私たちの身の周りにも
工夫があるし、私たちの行動で障害を作ってしまうかも知れないということがわかった
からこれからは障害を作っていないかを考えながら行動したいと思います。また、人の
立場を考え、どのようなことをされたらうれしいか、良い気持ちになるかをしっかりと
考えたいです。
○ 点字ブロックに物を置かないとか自分たちが障害を作らなければ目が不自由な人もみん
なと同じようになることがわかりました。自分たちにも障害はあります。例えば本が高
いところにあるからとれないなど、自分たちにも困ることがあります。私はみんなが困
っていたら助けたいと思いました。
〈先生から〉
○ 事前打ち合わせをしたことで、子どもたちに事前や事後に指導する内容を考えた上で講
座を迎えることができました。指導者側の理解が子どもたちに有意義な時間に過ごさせ
るためにも事前打ち合わせは大切だと感じました。
○ 学級での事後指導の中で、障害はまわりがつくっているものという感覚が身に付いてい
るなと感じました。話を聞いて、自分たちのまちはどうなんだろう、暮らしやすい街な
のかな、というように、自分だけでなく、いろいろな人にとってのまちづくりに目を向
けています。今回の出会いをきっかけに、子どもたちがいろいろ考える学習を進めてい
きたいと思いました。