1.実施施設名: 横浜市立みなとみらい本町小学校
2.実施日時: 平成30年11月13日 9:40~11:20
3.対象者: 4年生学年全体 2クラス36名
4.内容:
◆ 誘導体験 前半
誘導法の説明をしながら対象児童の半数が数メートルずつ講師を控室から講座会場まで
誘導した
(1)導入
1) 講師の自己紹介
2) 講座の中では声をたくさん出してほしいことの説明
3) 講座のめあて
(2)見ること以外の感覚
1) 五感の中の視覚以外の四感の確認
2) 聞いたり触ったりして当てるゲーム
3) 見えなくても視覚以外の感覚と記憶と経験で生活している
(3)生活
1) 困らないとき
触読腕時計、シャンプーの容器、決まった分量が出る調味料容器など
2) 困るとき
○困る物の提示
○原因:何で困るのか
○解決法:どうしたら困らなくなるか
→自分なりの工夫
3) 屋外で困らないために
○白杖の2つの役割
○点字ブロックの役割
○周囲の人の配慮
クイズ・・・見えない人が信号を安全に渡るには?
(4)ジャンケン大会
見えない人も仲間に入れるジャンケンの方法を考えて実施する
(5)中休み 兼 点字読み・機器紹介
(6)児童への応用
1) 受けている配慮
2) している配慮
(7)障害を見抜く視点の獲得演習
1) イラストを使って
どんな障害があるの? それはどこにあるの?(原因)
どうしたらなくなるの?(解決の方法) を考える
2) 多様性を尊重することでそのような視点をもてる
(8)質問タイム
(9)まとめ
○障害をつくるのも無くすのもみんなの心の中で決まること。出来ないことが問題では
なく、出来るような仕組みや環境が用意されていないことが障害となっている。その
障害を取除くために何をしたらいいだろう?
○謝辞
◆ 誘導体験 後半
誘導法の説明をしながら対象児童の半数が数メートルずつ講師を講座会場から控室まで
誘導した
5. 講師の感想など
○比較的少ない人数であったためか、積極的に声を出し、講座に参加していた児童が多く
見られた。
○対象児童全員が誘導体験をすることができた。
○中休みに自分が書いた点字文を書いて読んで欲しいと用意してきた児童が多数あり、
また、遊びに行かないで機器類を熱心に見学・体験する児童が多くあった。
6.学校からの感想など
〈児童から〉
○からだが不自由でなくても障害が起きるということを始めて知りました。そして障害はど
のようにしたら改善できるのかということも心に残りました。私はいろんな人のことを
支えてあげたいです。
○私は眼が不自由だから困っている、眼が不自由だから使えないというような考えでした。
ですが、今回の授業をとおして考え方が変わりました。障害は目が不自由なことでな
く、目の見える人だけが便利に使えるようになっていることで作られていることがわ
かりました。配慮があれば誰もが楽しく暮らせる社会になります。私たちからこえを
かけて助けることと、障害を作らないようにすることを大切にしようと思いました。
○私は話を聞く前と後でいろいろなことの考え方が変わりました。目の見えない人の障害
は、目の見えない人のために工夫したものや声かけサポートなどで無くせることがわ
かりました。そして人がやったことで障害がつくりだされてしまうことがわかりまし
た。これからは他の人のことを考えていきたいし、目の見えない人にサポートをして
いきたいと思いました。
○人に障害があるのではなく街にあることがわかりました。障害は少しの配慮で取り除く
ことができることがたくさんあると知りました。
〈先生から〉
○事前打ち合わせをしたので、どんな考えでどのように進めるのかが分かってよかった。
○「障害は社会や個人がつくり出す」だから配慮することで障害を取り除くことができる点
は今の子どもたちに必要な視点なので今後も進めてほしい。