1.実施施設名: 横浜市立本宿小学校

2.講座実施日時: 令和元年 7月 8日 13:35~15:05

3.対象者: 4年学年全体4クラス132名 教師4名

4. 内容:
(1)導入
(2)目以外から伝わる感覚
  1)だれもが視覚以外の感覚を使って生活をしていることの確認
  2)見なくてもわかるゲーム
  3)五感の中の視覚以外の四感の再確認と経験と記憶の重要性の確認
(3)日常生活
  1)屋内編
   ① 困らない(障害がない)こと
    ユニバーサルデザイン・バリアフリーデザイン製品の利用
   ② 困る(障害がある)こと
    ○ 「障害が作り出されているもの」の紹介(食品パッケージを事例に)
    ○ みんなで考えてみよう
     原因: 困る(障害がある)のは何で?
     解決法: どうしたら困らないようになる(障害がなくなる)のかな?
     → 自分なりの工夫で障害をなくしていることの紹介
  2)外出編
   ① 困らない(障害がない)こと
    ○ 白杖の役割の説明
    ○ 周囲の音や点字ブロックなどの足裏からの感覚
    ○ 周囲の人の声かけ・情報提供が障害を激減させる
   ② 一般的誘導法の紹介
    寸劇を使って
    Aさん: 障害を作り出す人1 (周囲のことを無視する)
    Bさん: 障害を作り出す人2 (自己満足で行動)
    Cさん: 障害をなくす人 (相手を尊重する)
(4)配慮の実践  ジャンケン大会
  1)見えない人も共にジャンケンで楽しめるように配慮する方法を考える
  2)配慮したジャンケンを全員で実施(負け残り 3回)
(5)児童の日常への応用
  1)児童自身が受けている配慮  学校の設備などを事例に
  2)児童自身がしている配慮   手伝いなどを事例に
(6)障害を見抜く視点の獲得と解決法を創造する演習
   …… どんな障害があるの? その原因は?  解決法は?
(7) まとめメッセージ
  どうしたら障害を作り出さない・無くせる(配慮ができる)ようになるかな?
  障害を作り出すのも無くすのも、一人ひとりができること。
  誰一人として同じ人はいないのだから、互いの違いを理解し、相手の立場に
   立って考えられるようになったら、障害を作り出さない・無くせる配慮が
   できる人になれるよ。(多様性の尊重)
  そしたら、だれもが寂しくならないでみんなが楽しく暮らせる。
  → みんな違ってみんないい
(8) 質問タイム

5.講師の感想など
 ○児童は元気に声を出して参加していた。
 ○質問された「視覚障害者にとって問題となるであろうと思われること」に対して、
  講師からの投げかけで児童たち自身で解決法を考えることができたことは、とて
  もよかった。

6.学校からの感想等
〈児童から〉
 ○ 仲間はずれにしないということが一番心に残りました。僕も仲間はずれにされた
  らいやだなと思いました。それに自分にも障害を作れたり無くしたりすることが
  できるんだと思いました。
 ○ みんなが障害を作り出しているから目の不自由な人やそうでない人も困っている
  のだなと思いました。なのでこの話を通して僕は障害を作らないようにしたいと
  思います。そしてみんなと気持ちよく関わりたいと思います。
 ○ みんなそれぞれ違っていいところがあるのでそこを生かして協力していきたいで
  す。配慮することが大切だと思いました。
 ○ 自分は不自由でなくても人間は支え合うことが大切だと思いました。困っている
  人を見たら助けてあげたいと思うし、社会の障害を作らないようにしたいです。
  配慮・仲間はずれを作らない、みんな違ってみんないい ということが大切だと
  言うことを教わって、今よりももっとみんなと仲良くしたいと思いました。
 ○ 白杖の役割がわかりました。周りの人に知らせる役割は私にもわかりますから思
  いやりを持って積極的に協力していきたいです。
〈先生から〉
 ○ 「社会の障害」という視点は学んでいる子が多かったと思います。
 ○ 視野が広がるという点で内容はとても効果的です。

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