3・4時間目で、6年生全員でした。
講師は二人で対応しました。社協の担当者の方といっしょにうかがいました。

3時間目には、視覚障害者の状況について、日常生活の中で、感じていることをお話ししながら、情報収集が難しいという点から、パソコンや携帯電話などが、今視覚障害者の間でも、なくてはならないツールになっているというようなこと、また、あらかじめ提出されていた質問にお答えするという形で、単独歩行をする際に、怖いと感じる事はどんな時なのか困ったと感じるのはどんな時なのか、(慣れた道を歩く時でも、工事などが行われていて、周りの音が全く聞こえない恐怖について、また、安心と思って歩いている点字ブロックの上に、自転車やバイクが止められていて、ぶつかりそうになった時にヒヤリとしたこと、など)をお話しました。
 また、お金の見分け方について、どういう工夫をしているのかについての関心も高かったので、持っていた1万円・5千円・千円札を見せながら、
お札の左右下部に、それぞれ付いている印について説明し、しわだらけで印を確認できない場合には、3枚をそろえてみると、長さが5ミリくらいずつ違うので、それを比べる事でも把握できるというようなはなし、でも最悪急いでいる時には、店員さんや傍についていて下さるような友人、ボランティアさんなどがいらっしゃれば、その方たちにお聞きする、なんて話もしてみました。
おもしろいところでは、目が悪くて良かったと思ったことは?という質問もあったので、正直そんな時はないけれど、1度わたしに会った人は、たぶんわたしの事を忘れないでしょう?それは健常の人にはないインパクトがあるためですが、それでも人に覚えていていただけるというのは、嬉しいものです。
また、自分の子供たちが優しく育ってくれたのも、傍に弱い部分を持つ人がいる事で、自然に培われてきたことだとも思っているというような少し見栄張りなカッコよさげなまとめもしてみました。

その後、ちょっとしたグッツ(触診時計・音声時計・点字カレンダー・トランプ・かるたなど)を簡単に説明しながら見ていただきました。
また、二つの携帯電話を用いて、音声スピードを変えた速さで、日時や時間を聞いていただきました。
そして、三時間目の終わりの部分で、次の四時間目に行なう、盲人卓球と誘導体験のやり方について説明しました。

休憩後、体育館の前方のステージを使った誘導体験と、後方に二台の卓球台を使っての盲人卓球体験をしていただきました。
卓球体験の方は、初めに当事者講師がデモンストレーションを兼ねて、四クラスのそれぞれの担任の先生とラリーをして見せました。
と言っても先生方には初め、アイマスクをしていただいたので、当然のことながら、空振りをしてしまい、生徒の笑いを誘っていました。
マスクをはずして対戦していただくと、もちろんラリーは続き、押収うする当事者講師に子供たちも先生方も大変びっくりされていたようです。
盲人卓球については、その後は先生の指導にお任せしました。

誘導体験は、ステージの上に、跳び箱の踏み台とパイプいすを用意していただき、ステージへ上がる階段から歩き始め、坂道を登る、段差がある、そして電車等を想定して、空いている椅子の進め方、などを実践しました。

最後に改めて質問の時間を設けましたが、ほとんど初めにしてしまっていた話しの重複となる内容が多かったような気がします。

昼食は講師2名と社協の方一命の三人が三クラスにわかれて、それぞれのくみの子供たちと先生と一緒に給食をいただきました。
話しも近くに座ってくれた子供たちに限られた対話となってしまいましたが、とても楽しいひと時でした。

○ 先生からのコメント(抜粋)
 時期が1月ということもあり、自分たちの生活に生かせるまではいきませんでしたが、児童の意識づけとしてとても効果がありました。
 視覚障害者だけでなくいろいろな障害について関心をもち自分にできることを考えることができました。
また普段の友だちとのかかわりにつなげるきっかけになりました。
 付き添いをした子が、障害者の方が意外に速歩きだったというように、体験以外からもきづくことがありました。
 やはり仕方が無かったことですが、1クラスに1名で交流としたら、より身近に話ができたと思います。

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