1. 実施施設名(学校名など): 横浜市立菅田中学校
2. 実施日時: 平成22年9月28日 5、6校時
3. 対象者: 中学1年 31人
4 実施内容
(1) アイマスクをつけて
1) 自己紹介
2) 音当てゲーム
3) 折り紙
4) じゃんけんゲーム
(2) 視覚障害者の日常生活の話
(3) 質疑応答
5. 講師の感想及び生徒の反応
アイマスクを付けてすぐの自己紹介では、「怖い」・「暗い」などの恐怖感の感想が多かったが、中には「耳が敏感になる気がする」「さっきより音が大きく聞こえる気がする」と言った生徒もいた。
挙手をうながした時は、黙って手をあげている生徒がほとんどだったが、視覚障害者は、声を出してもらわないと、誰が手をあげているのか、何人ぐらいあげているのかが分からないことを伝えてからは、自然に大きな声で返事をするようになった。
折り紙では、アイマスクに慣れてきたのか、折り紙の受け渡しが上手に出来ていた。サンプルを触りながら、同じ物を手探りで折る活動もスムーズにできていた。
じゃんけんゲームのころになると、アイマスクを付けたばかりの時とは、まったく違って、大変楽しんでおり、こちらの話が通じないほどの大声になった。
視覚でお互いを確認し合っていたときは静かな中学生だったが、視覚を使えないアイマスクをつけた状態のときは、声により確認する必要があり、自然と声も出るようになっていた。が、当人たちはそのことに気付いておらず、担任及び周りのボランティアから指摘されて初めて気付いたようであった。
アイマスクをしている時間が長かったので、飽きてしまわないか、寝てしまわないかと思っていたが、皆、最後まで熱心に話を聞いていた。
講座修了後、生徒に教室から控室まで誘導をしてもらったが、細かな情報まで伝えてもらえ、事前学習がきちんとされているのを感じた。
バス停までの迎えや、控え室から教室に向かうときなども生徒に誘導してもらえたら、より多くの生徒が誘導体験ができただろうと思われる。
サポートして下さるボランティアさんがいらしたので細かい把握ができ、より充実した授業ができたと思う。
6. 学校側からの感想など
○アイマスク体験生徒感想より
・目が見えないなんておもしろくないと思っていましたが、普通の人と同じで驚きました。
この体験で視点が変わりました。
・僕がアイマスクをつけたときは暗くて怖いな、という印象がありました。
でも、折り紙をしたり、じゃんけんをしたときは、あまり見えていないなんて思わなかったです。
・この体験で感じたことは、目が不自由でも耳がある。目が不自由でもできないことはない。「ちょっと難しいだけだ」という考えに変わりました。
・アイマスクをしながら、じゃんけんや折り紙を折ったりするのがすごく難しいなと思いました。
目が見えないとこんなにできないことが増えるのかと思いました。
だから僕はそういう人たちを助けたいな、と思いました。
・僕がこの体験をして思ったこと、感じたことは、目で見ることができなくなると言うことは今の自分では「これからどう生きていこうかな」と迷ってしまうと思いました。
そしてこの体験を受けたことで、障害があるから「これはダメ。」とか「できないんじゃない?」と思ってしまってはいけないと思いました。
・僕は、音当てクイズがおもしろかったです。アイマスクをして、目が見えないと、耳に集中するので、音がよく聞こえました。
でも、大通りの音はすごく怖かったです。
この体験を通して、道で会った障害者に声をかけていきたいと思いました。
○先生の感想より
・事前学習から当日の活動に至るまで、熱心に取り組めたと思います。
特に当日では、講師の方のお迎えなど、係りの生徒以外も参加しようとしたり、講話や体験も意欲的に取り組めたと思います。