1. 実施施設名(学校名など): 横浜市立名瀬小学校

2. 実施日時: 平成22年10月28日 1校時

3. 対象者: 小学4年 学年全体 96人

4. 実施内容:
(1) 自己紹介、生い立ちと、なぜ視覚障害者になったかの説明
(2) 生活の工夫と仕事について
(3) みなさんにお願いしたいこと
  →いろいろな人が世の中にはいる。
   もしも、困っている人を見かけたら、手伝ってほしい。
   きっと優しい気持ちになりますよ。温かい気持ちになりますよ。
   今すぐできないかも知れないけど、学校に来た目の不自由なおじさんが「あんなこと話していたな」と思い出してくれるとうれしいです。
(4) 質問タイム

5. 講師の感想及び生徒の反応
 皆、最後まで静かに聞いていた。

 便利グッズの紹介をしたときには、皆、おどろいていた。

 時間が足りなくなるくらい、たくさんの質問が出た。

 点字の勉強などしている児童がいたので、すごいと思った。

 控え室の校長室から講座場所の体育館への行き帰りの誘導をしてくれた児童は、とても丁寧に誘導をしてくれた。

 最寄りのバス停から校内、また帰り時の校内から最寄りのバス停までの誘導も児童が行えたら、当事者を誘導してみることをより多くの児童に体験してもらえたと思う。

6. 学校側からの感想など

○児童の感想より
・今までわたしは、目の不自由な人などは自分とは関係ないと思ってました。
 でも、お話を聞いて、自分も気をつけなくてはいけないし、困っていたら助けたいと思うようになりました。

・話を聞いてわかったことは、目を大事にしたいです。

・わたしは、目の見えない人でも、工夫されている道具があるということがはじめてわかりました。
 目の不自由な人の体験をしてよかったと思いました。
 いろいろなお話をきいてとてもきついな、でも生活は楽しいなと言うことがわかりました。

・ぼくは、見えない人の生活を教えてもらって、「大変なんだな」と思いました。
 けど、生活は工夫してあって、すごいなと思いました。

・目が見えない人は苦労することが多いかなと思っていたけれど、講師の人を見たとき、とても明るい人だったから、「目が見えなくても、もちろん、楽しいことは誰だってあるんだ」と思いました。
 今度、目が見えない人を見かけたら声をかけたいとおもいます。
○先生からの感想より
 生活を便利にするため、楽しむための工夫がされた道具を実際に見たことが子どもたちが一番興味を持っていました。

 障害を持っている方を特別に気遣う・・・ということでなく、困難を抱えている人には手助けをするということが私たちの社会を幸せにすることにつながっていく・・・
 そんなことに気づいて欲しいと思い、福祉教育に取り組んでいます。

 今回、講師の方の明るく前向きな生き方から「普通に生活しているんだね」とポロリと子供の口からこぼれた一言が私たちの望む姿です。
 大変なこともあるけど、楽しい人生を送るのは一人ひとりの生き方。そのために皆が助け合って生きる社会を作っていこう、その気持ちに子供たちを向かわせる第一歩が踏み出せたと思います。

 今はさらに自分たちで調べたことをまとめて交流しあう学習へと進んでいます。
 学習を深めるにつれて、今までの自分の考えとは少しづつ変わってきていることを自覚している子も出てきました。
 一人でも多くの子が「皆が幸せに生きる社会」を考えてくれるようになって欲しいです。

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