1. 実施施設名(学校名など): 横浜市立港南台第二小学校
2. 実施日時: 平成23年11月18日 3~4校時から給食時間
3. 対象者: 4年生 83名
4. 内容
(1) 視覚以外からの情報を活用する体験(アイマスク使用)
※ 最初にこのアイマスク体験の目的を説明した。
→このアイマスク体験は視覚遮断をし、単に暗いや怖い等の感覚を味わってほしいために行うのではなく、視覚情報がなくても、他の手段で情報がありさえすれば、できることも色々あることを皆さんにも探してみてもらうために行うものです。
・ 聴覚活用その1→音を聞いてそれが何か、何をしているところかを当てる。
・ 触覚活用→手先の感覚で与えられた課題を解決する。
・ 聴覚活用その2→声を聞いて、誰だかを当てる。
(2) いろいろな視覚障害者がいること
・ 講師の体験談→数年前に見えなくなり、パソコン・歩行の訓練を受けたこと。
現在の日常生活の様子など。
・ 一般的な視覚障害者の生活の工夫について
(3) 視覚障害者誘導体験
・ 視覚障害にかかわらず、困っている人をみかけたら時間に余裕があるときには手助けをしてください。
(4) 質問タイム
5. 講師の感想など
・ 児童さんたちは、静かで素直だと思った。
・ アイマスク体験後に「どんなことがわかったか、何を感じられたか」を質問すると、
「指先の感覚を使えば鉛筆の長さも向きも確かめることができた」とか、
「目が見えない人たちは、こうやっていろいろな感覚を使いながら足りないところも何とかしようとしているんだね」
といった感想が出ていた。
マスクを付けたときは反応は少なかったのですが、アイマスクを外したとき、ホッとしたのか、安堵の雰囲気が漂っていた。
・ 行き帰りのバス停から学校まで、児童さんが誘導してくれた。
6. 学校からの感想等
・ 視覚障害者の方の思いを身近に聞くことができ、子ども1人ひとりの心に深く残るものであった。特に、誘導体験は、身近にできることなので、体験は実りの大きいものだった。
・はじめに体験をさせていただいたので、興味を持って最後まで話を聞くことができていた。
・「困っている人」という見方を捨てて、「自分でできることは自分でしている強い人、生きる力をもっている人」という見方をもつことができ、真剣な取り組みぶりでした。
・アイマスクをしての音当てクイズ、筆箱の中身をさわって鉛筆をそろえる、友達の声で名前を当てるなど楽しみながら実際にやってみるものに興味をもち、耳や手先で感じることの大切さを改めて実感していました。
・ アイマスクを1人ひとりがつけて体験する活動が特に良かったです。ただ、今まで見えていた視界が急に見えなくなるため、「こわい」と感じる児童がいるのは確かでした。見えなくなっても、さわったり聞いたりすればわかるし、大丈夫だよということが楽しく理解できる今回の内容はとてもよかったと思います。
・「見えなくても、こんなにいいことがある。楽しいことがある。」などのお話があったら、さらにいいと思いました。
・講師の方の実体験のお話から、子どもたちの気持ちがどんどん変わっていったことがわかりました。目が不自由でも喜びや楽しみ、希望をもち生活しているということが伝わり、子どものたちの心の中で人への接し方がこれからかわってくると思えました。