1.実施施設名(学校名など): 横浜市立大正小学校
2.実施日時: 平成26年12月10日、2~4校時 9:30~12:05
3.対象者: 3年生 3クラス学年全体92名
4. 内容(一クラス単位で同じ内容を3回実施)
(1)自己紹介 盲導犬クーガの紹介
・ラブラドール・レトリバーが盲導犬にむいているとされる理由、2歳~10歳
までの期間、盲導犬として活躍すること
・わが国の盲導犬の実数が1,010頭と少なく、希望者に対してまだまだ追いついて
いないこと。
・ハーネスの役割
(2)盲導犬候補となった犬の一生について
・盲導犬として活躍するのは、約8年であること
・飼育ボランティアの家庭での生活(2ヶ月~1歳まで)
・盲導犬になるべく、訓練を施す期間(おおむね1歳からの1年間前後)
・使用者との宿泊による共同訓練の期間(4週間)
・盲導犬として活躍する期間(おおむね2歳~9歳いっぱいまで)
・引退後の生活
(3)視覚障害者が歩く手段について
・盲導犬歩行、白杖歩行、人に援助してもらいながらの、三つの方法があること
・それらを組み合わせて歩いている人もいることなどそれぞれに、良い点、不自由な
点があること
・見え方の違いや個人の好みで、自由に使い分けることができることなどをお話ししま
した。
(4)宿泊での4週間の共同訓練でどんなことをするのか
・それまでの、訓練師からの指示から、視覚障害ユーザーからの言葉による指示で
歩くようになれるようにすること
・いくつかの指示語→Sit(すわれ)、Down(伏せ)、Go(すすめ)、Right Go
(右へ進め)、Left(左へ進め)、Wait(まて)やワンツー(排便)などを学ぶ
・階段の昇降やエスカレーター、エレベーター、ホームから社内への移動や、
そこでの犬の扱い方、飲食店での行動などについて学ぶ
(5)講師と盲導犬クーガとの1日について
起床から出勤、夜寝るまでの実際の盲導犬がしている仕事や講師が配慮してい
ることなどを簡単に説明。
(6)盲導犬と出会ったらどうしてほしいか
歩行中や車内などで盲導犬と使用者に出会ったら、犬に、声をかけない、目を
見つめない、口笛を吹かない、エサを与えない、写真を撮らない
「何かお手伝いすることはありますか」「目の前が乗車口ですよ」など、使用
者の方に声をかけてほしいことを伝えた。
(7)盲導犬歩行のデモンストレーション
床に座っている児童の周囲をぐるりと一周して、実際の盲導犬との歩行を見てもらった。
(8)質問タイム
(9)犬とのふれあいの時間
二人ずつ、静かに近寄ってきてもらい、触れてもらった。
5. 講師の感想など
○ おおむね、事前の打ち合わせどおりに進み、順調に運んだ。
○ 3クラスとも静かに聞いてくれていた。
○ 講話だけでは頭の上での理解に終わってしまうと考えて、学校とバス停の往復や
体育館内を、盲導犬に指示を与えながら一周したり、犬に触れ合える時間をつくる
ことにした。
○ 盲導犬とのふれあいをすることで、盲導犬と視覚障害者への理解がより深まったと思う。
6.学校からの感想など
〈児童から〉
○講師の方とその盲導犬クーガが信頼し合って楽しく暮らしていることがよくわかった。