1.実施学校名:横浜創英中学・高等学校
2.実施日時 :平成28年3月16日 13:30~14:30
3.対象者 :中学一年生~高校二年生希望者26名
4.内 容 :
(1)画像を使って盲導犬使用者についての話
○ 盲導犬の貸与を受けられる条件
○ 日頃の盲導犬のケア
○ 盲導犬に命令をして歩くこと
○ 盲導犬を見かけた時にしないでほしいこと
(2)三つのキーワードを画像に映し出して全員で声を出して読む。
「配慮」「共生」「みんな違ってみんないい」
(3)講師の自己紹介と体験談
(4)白杖歩行とは
→白杖は盲導犬と同じく、見えない人の歩行ツール
(5)日常生活の紹介
○ 四感プラス記憶の活用
・人が見ること以外で周りのことがわかることの確認
○ 画像を映し出して、自分自身の工夫
○ 画像を映し出して、ユニバーサルデザイン製品の紹介とその意味
○ 画像を映し出して、バリアフリー製品の紹介とその意味
○ 人的サポートの重要さを説明
(6)生徒自身が受けている、または受けてきた「配慮」を具体的事例を出して説明
→決して「配慮」は高齢者や障害者のためにだけあるのではないこと
(7)社会モデルで捉えた障害の考え方、合理的配慮について説明
(8)まとめ
・社会的障害は、作り出すことも無くすこともみんなの気持ち次第で出来ること。
みんなの心の持ち方で「社会にある障害を作り出したり、無くしたりできる」
ことを繰り返して説明。どちらもできるのなら、「障害を作らない、無くす人」
になった方が良い。
(9)質問タイム
5.講師からの感想など
○ 当初、少し堅かった生徒も講座が進むにつれて馴染んできた。
○ とてもいい雰囲気で講座を進めることができた。
○ 問いかけに素直に答えてくれて進めやすかった。
6.学校からの感想など
(先生から)
○ 事前の打ち合わせがあったからこそ、講座の核心が「盲導犬」ではなく、その
ユーザーである「視覚障がい者」、そして「視覚障がい」についての理解を深める
ことであったことに気づくことができました。
○ 私自身はっとさせられ、考えさせられることの多い講座でした。
参考文献を読むだけではわからない、生の生きた声を聴くことにより、視覚障がいに
対する理解を深めることができたと思います。視覚障がいについての知識を得たこと
により、たくさんの生徒たちに視覚障がいに対する理解を深めてほしい、という思い
が強くなりました。
○ 導入の部分で、生徒たちがはっとして真剣な表情になり、内気な生徒たちが声を
出すことができるようになりました。その後の講義も楽しく、生徒に質問を投げ
かける工夫や、考えさせる工夫がとても良かったです。
(生徒から)
○ 今日の講座で盲導犬や視覚障害者に対するイメージが変わりました。
障害の有無にかかわらず配慮は大切だと思いました。
相手のことを全て理解することは難しいけれど、少しでも理解しようとしたり、
良さを理解することが大事だと思いました。
○ 私たちは障害を作り出すことも、無くすこともできる。だったら、私は障害を
無くしていきたいと思います。配慮や共生は誰にでもできることであって、差別を
して人を傷つけて、のけ者にするのは絶対にしてはいけないんだとあらためて実感
しました。「みんな違ってみんないい」という言葉を大切にしたいです。
○ 配慮と言う言葉には「やってあげる」ではなく、自分の力で何かをしたいという
気持ちが含まれていることに気が付きました。共生は普通の人も見えない人も
一人の人として生きることだと思いました。
○ 私はこの講座に参加して本当に良かったと思います。なぜならば、本当の意味の
配慮を知ることができたからです。困っている人がいたら手を差し伸べることは
誰にでもできます。
この世に障害はありません。少し幅広い個性が存在することだけだと思いました。